企業研究ノートの作り方 紙・エクセル・アプリの選び方とテンプレ

企業研究ノートを作ろうとしても、書く項目が定まらないまま情報を詰め込み、後から見返すと何がどこに書いてあるか分からなくなることがあります。原因の多くは、記録する項目とツールを先に決めずに書き始めてしまうことです。この記事では、書く項目のフォーマット化、紙・エクセル・Notionの選び方、パソコンで管理するときの注意点まで具体的に示します。企業研究で何を調べるかは企業研究のやり方の記事で扱っています。

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企業研究ノートが続かないのは、記録する項目とツールを先に決めていないから

企業研究ノートに書き始める前に項目を整理するイラスト

企業研究ノートが続かない主な原因は、情報を調べる作業と記録する作業を分けずに同時にやろうとすることです。公式サイトを読みながらその場でノートへ書き込むと、項目がページごとにばらつき、後で見返したときに企業ごとの書き方がそろいません。書く項目とツールを先に決めてから調べ始めれば、同じ時間をかけても整理された状態で残せます。

内容を調べる作業と記録する作業は別物

企業研究には、情報を集める段階と、集めた情報を後から使える形に整理する段階という2つの作業があります。この2つを同時に進めようとすると、調べる速さも記録の質もどちらも中途半端になりがちです。まず一通り読んで要点だけを控え、区切りのよいタイミングでノートの項目に振り分け直すと、後から書き直す手間が減ります。

完成度を求めすぎて手が止まる

最初から見栄えのよいノートを作ろうとすると、レイアウトで悩む時間ばかりが増え、肝心の中身が埋まらないまま止まってしまうことがあります。企業研究ノートは提出する書類ではなく自分用の記録なので、まずは項目を箇条書きで埋めることを優先し、体裁を整えるのは後回しで構いません。

  • 公式サイトを読みながら同時にノートへ書き込んでいる
  • 企業によって書く項目や順番がそろっていない
  • 最初から装飾や色分けにこだわって中身が進まない
  • 読んだ内容を要約せず、そのまま書き写している
  • 1社にどれくらい時間をかけるかを決めずに始めている
編集部

迷ったら、まず次の見出しにある項目の枠だけを先に作ってください。中身を調べるのはそのあとで構いません。

企業研究ノートに書く項目をフォーマット化する

企業研究ノートの項目をチェックリストにして整理するイラスト

企業研究ノートに書く項目は、事業内容や社風といった調べた事実と、説明会やOB訪問で感じた自分の所感を分けて欄を作ると、後から見返しやすくなります。事実と感想を同じ欄に混在させると、面接で話すときにどこまでが確認済みの情報でどこからが個人的な印象かが自分でも分からなくなります。項目は増やしすぎず、全企業で共通する枠に絞ってください。

比較に使う項目は最小限に絞る

項目を細かく分けすぎると、1社ごとの記入に時間がかかり、比較したいときに該当箇所を探すのも大変になります。事業内容、求める人物像、選考で聞かれたこと、自分の所感の4つ程度に絞ると、どの企業のページを開いても同じ場所に同じ情報があり、比較のときにページをめくるだけで済みます。

感想と一次情報は分けて書く欄を作る

公式サイトや有価証券報告書で確認した事実と、説明会やOB訪問で聞いた個人の話は、情報源の性質が違うため欄を分けて記録します。あわせて、いつ・誰から聞いた情報かを日付とともに残しておくと、後で「この話は本当に確認した内容だったか」を思い出せます。

欄書く内容情報の性質
事業内容・数値売上構成、事業の柱、募集職種公式サイトなどの一次情報
求める人物像採用ページに書かれた期待像公式サイトなどの一次情報
選考で聞かれたこと説明会や選考で出た質問現場で見聞きした情報
自分の所感聞いた話への感想、疑問点自分の主観
  • 事実と所感を別の欄に分ける
  • 誰から・いつ聞いた話かを日付とあわせて書く
  • 全企業で同じ4項目に絞って統一する
  • 細かすぎる項目は途中で削ってよい
  • 比較したい項目ほど先頭に置く
💡 ここだけ押さえる

項目は増やすほど比較しにくくなります。事業内容・求める人物像・選考で聞かれたこと・自分の所感の4項目を全企業共通の枠にし、足りない部分だけその企業のページに書き足してください。

ノート・エクセル・Notionを比較して選ぶ

紙とエクセルとNotionを比べて企業研究ノートのツールを選ぶイラスト

企業研究ノートは紙・エクセルなどの表計算ソフト・Notionのようなアプリのどれで作っても構いませんが、それぞれ得意なことが違います。持ち歩いてその場でメモを取りやすいのは紙、複数企業を一覧で並べて比較しやすいのはエクセル、キーワードで検索したりタグで絞り込んだりしやすいのはNotionのようなアプリです。自分が重視する使い方に合わせて選んでください。

紙のノートが向いている人

合同説明会やOB訪問など、立ったまま急いでメモを取る場面が多い人には紙のノートが向いています。サイズはA5程度が持ち歩きやすく、ページを入れ替えられるルーズリーフ形式なら、企業が増えたときに間にページを足したり、志望度に応じて並び替えたりできます。

エクセル・スプレッドシートが向いている人

応募する企業を横に並べて条件を見比べたい人にはエクセルやGoogleスプレッドシートが向いています。1行を1社に割り当てて列に項目を並べれば、複数社の同じ項目だけを並べて眺められます。ただし説明会の場でその場に入力するのには向かないため、メモは別の場所で取ってから転記する運用になります。

Notion・アプリが向いている人

10社を超えて応募し、キーワード検索や絞り込みで目的の企業をすぐ探したい人にはNotionのようなアプリが向いています。パソコンとスマートフォンの両方から同じ内容を確認でき、企業ごとにページを分けたうえでタグをつけて業界別に絞り込むといった使い方もできます。設定の手間がかかる分、慣れるまでに時間がかかる点は考慮してください。

比べる軸紙のノートエクセルNotion等アプリ
その場でのメモ得意不向きスマホなら可能
複数社の一覧比較やや不向き得意得意
検索・絞り込み不可やや得意得意
複数端末での閲覧不可クラウド版なら可能得意
設定の手間ほぼ無い少ないやや多い
編集部

どれか1つに決めきれないなら、まず紙で書き始めて、応募社数が増えてきた段階でエクセルかアプリに切り替える方法もあります。最初から完璧なツールを探す必要はありません。

何社受けるかで管理方法を変える

応募社数に合わせて管理方法を絞り込むイラスト

企業研究ノートの管理方法は、ツールの好みよりも先に応募する企業数を基準に決めると迷いません。5社以下なら紙のノート1冊で十分に見返せますが、10社を超えてくると紙だけでは目的の企業を探すのに時間がかかり、検索できるツールに寄せたほうが結果的に楽になります。目安になる社数と向いているツールを、次の表にまとめました。

応募社数の目安向いているツール理由
5社以下紙のノート1冊ページをめくるだけで見返せる件数
6社から9社紙またはエクセル一覧で比較したい場面が増え始める
10社以上エクセルまたはNotion等検索・絞り込みが無いと探す時間がかかる

5社以下は紙1冊で十分

応募先が5社以下であれば、紙のノート1冊にインデックスシールで企業名を貼り分ける程度で、必要な情報にすぐたどり着けます。ツールの設定に時間をかけるより、その分を企業研究そのものに使ったほうが効率的です。

10社以上は検索できるツールに寄せる

10社を超えると、紙のノートではページをめくって目的の企業を探す時間がかかり始めます。エクセルやNotionのようなツールであれば、企業名や業界名で検索したり、タグで絞り込んだりして目的のページにすぐたどり着けます。応募が増える見込みがあるなら、早い段階でこちらに切り替えておくと後の手間が減ります。

  • 応募予定が5社以下なら紙のノートで始めてよい
  • 10社以上を見込むなら検索できるツールを早めに選ぶ
  • 途中で企業数が増えたら乗り換えても構わない
  • 乗り換えるときは4項目のフォーマットをそのまま移す
  • ツール選びに時間をかけすぎない

パソコンで管理するときに気をつける点

パソコンで企業研究ノートの個人情報を扱うときに注意するイラスト

Notionのようなクラウドアプリで企業研究ノートを作るときは、共有設定を誤ると意図しない相手にページが見える状態になる点に注意が必要です。多くのサービスは初期状態で自分だけが見られる設定になっていますが、テンプレートを配布・複製する過程で共有範囲を変更したまま気づかず使い続けてしまうことがあります。

共有設定を公開のままにしない

他の人が作ったテンプレートを複製して使う場合は、複製した直後に共有範囲の設定を必ず確認してください。リンクを知っている人なら誰でも閲覧できる状態のまま企業名や自分の所感を書き込んでしまうと、意図せず外部から見られる可能性があります。

個人情報や連絡先はそのまま貼り付けない

OB・OG訪問で聞いた相手の連絡先や、自分の住所・電話番号のような個人情報は、企業研究ノートに直接貼り付けずに別の管理方法を使うほうが安全です。ノートに残すのは企業に関する情報にとどめ、個人を特定できる情報は必要最小限にしてください。

  • テンプレートを複製したら共有範囲をまず確認する
  • リンクを知っている人なら誰でも見られる設定を避ける
  • 個人の連絡先や住所はノートに直接書かない
  • パソコンにもロックをかけて他人が開けない状態にする
  • 就活が終わったら不要な個人情報は整理する
⚠️ 注意したい点

クラウドアプリのテンプレートを複製してすぐ使い始めると、共有設定を確認しないまま企業名や所感を書き込んでしまいがちです。書き始める前に、自分以外の誰が見られる状態になっているかを必ず確かめてください。

編集部

便利さだけで選ばず、自分と相手の情報をどこまで書き込むかを先に決めてから使い始めてください。

1冊にまとめて更新を止めない工夫

説明会でメモを取りながら企業研究ノートを更新するイラスト

企業研究ノートは一度完成させて終わりではなく、選考が進むにつれて情報を書き足していく前提で作ると更新が止まりにくくなります。企業ごとにノートを分けず1冊にまとめ、説明会や面接で新しく分かったことをそのつど追記できる余白をあらかじめ残しておくと、書き込むハードルが下がります。作りっぱなしで終わらせないための工夫を、次の見出しから具体的に説明します。

説明会やOB訪問のメモは日付と出典を残す

説明会やOB訪問で聞いた話は、いつ・どの場で・誰から聞いたかを日付とあわせて書いておくと、後で読み返したときに情報の新しさや信頼度を判断できます。日付のないメモが増えると、どれが最新の情報か分からなくなり、結局読み返さなくなってしまいます。

定期的に見返す時間を先に予定に入れる

ノートは書くだけでなく、志望動機を作る前や面接の前に見返して初めて役に立ちます。週に1回など見返す時間をあらかじめ予定に入れておくと、書きっぱなしで終わらず、実際に使えるノートとして機能し続けます。

1
説明会の直後にその日のうちに追記する

記憶が新しいうちに日付・場所・聞いた内容を書き足し、翌日以降に持ち越さないようにします。

2
週に1回、全企業のページを見返す

曜日を決めて見返す時間を確保し、書いた内容が古くなっていないかを確認します。

3
志望動機や面接の準備前にまとめて読む

書類作成や面接の前には該当企業のページだけを通しで読み、話す内容の骨組みに使います。

  • 企業ごとにノートを分けず1冊にまとめる
  • 追記できる余白をあらかじめ残しておく
  • 説明会の直後にその日のうちに書き足す
  • 週に1回など見返す時間を先に予定に入れる
  • 書いて終わりにせず志望動機に使う前提で残す

ノートに書いた内容を裏付ける一次情報の探し方は業界・企業研究のカテゴリでも扱っています。生成AIを下調べに使う場合の注意点は企業研究とAIの使い方の記事を参考にしてください。

編集部

完璧に書き終えることを目指すより、見返す習慣を先に作るほうが、結果的に中身も充実していきます。

よくある質問

企業研究ノートはルーズリーフとリングノートのどちらがいいですか

途中でページを入れ替えたい人にはルーズリーフが向いています。応募企業が増えたときに間にページを足したり、志望度に応じて並び替えたりできる点が利点です。すでに製本されたリングノートを使う場合は、インデックスシールを貼って企業名と情報をすぐ探せるようにしておくと、ページをめくって探す手間が減ります。どちらを選んでも、全企業で書く項目をそろえることのほうが重要です。

企業研究ノートは何ページくらい書けばいいですか

決まった正解はなく、志望度によって変えるのが現実的です。幅広く比較する段階の企業は見開き1ページ程度で基本情報だけを押さえ、志望度が高く選考が近い企業には数ページを使って説明会やOB訪問で聞いた内容まで書き足します。ページ数を増やすことより、全企業で同じ項目がそろっているかを優先してください。

Notionのテンプレートをそのまま使っても大丈夫ですか

骨組みとして使うのは構いませんが、複製した直後に共有範囲の設定を確認してください。テンプレートの中には共有リンクの設定がそのまま残っているものもあり、気づかずに企業名や個人的な所感を書き込んでしまう可能性があります。設定を自分だけが見られる状態にしてから使い始めるようにしてください。

企業研究ノートに書いた内容はエントリーシートにそのまま使っていいですか

ノートは情報を整理するための下書きなので、書いた内容を見比べながら、志望動機や面接の答えとして自分の言葉に書き直す作業が別途必要です。内閣官房が公表する2027(令和9)年度卒業・修了予定者等への要請では、採用選考活動は卒業・修了年度の6月1日以降とされています(2026年9月18日確認)。この時期に向けてノートの内容を文章に落とし込む時間を確保してください。ただしこれは企業への要請であり、実際の選考時期は志望先の採用ページで個別に確認してください。

まとめ

企業研究ノートが続かない原因は、内容を調べる作業と記録する作業を分けずに始め、項目とツールを決めないまま書き始めてしまうことにあります。事業内容・求める人物像・選考で聞かれたこと・自分の所感の4項目に絞ってフォーマットを統一すれば、紙・エクセル・Notionのどれを選んでも比較しやすいノートになります。

ツールは応募社数を基準に、5社以下なら紙、10社以上なら検索できるエクセルやNotionへ寄せると管理の手間が減ります。クラウドアプリを使う場合は共有設定の確認を忘れず、1冊にまとめて説明会の直後に追記し、週に1回見返す時間を予定に入れることで、更新が止まらないノートになります。

  • 事実と所感を分けた4項目でフォーマットを統一する
  • 応募社数を基準に紙・エクセル・Notionを選ぶ
  • クラウドアプリは共有設定を必ず確認する
  • 企業ごとに分けず1冊にまとめる
  • 週に1回見返す時間を先に予定に入れる

出典は次のとおりです。就職・採用活動の日程は内閣官房「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請について」を2026年9月18日に確認しました。

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