オワハラを受けたと答えた学生は8.3パーセント

オワハラは、就活生の1割弱が実際に経験していると報告されています。内閣府が2025年12月12日に公表した「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査」では、内々定を1社以上受けた学生のうち「受けたことがある」と答えた人が8.3パーセント。過去2年はいずれも9.4パーセントで、大きな変動はありません。

この調査では「あなたの意思に反して他の企業等への就職活動の終了を強要するようなハラスメント行為」と説明したうえで聞かれています。少数派ではありますが、自分だけが特別な目に遭っていると抱え込む必要はない水準です。

何をされたのか、内訳を見る

同じ調査には、オワハラを経験した学生(238人)が受けた内容の内訳も載っています。

  • 内々定と引き換えに他社への就職活動をやめるよう強要された 64.1パーセント
  • 内々定の段階で内定承諾書の提出を求められた 46.0パーセント
  • 辞退を申し出たら、引き留めのため何度も説明を受けたり拘束された 12.8パーセント
  • 内々定後に懇親会等が頻繁に開かれ、必ず出席するよう求められた 8.3パーセント

強要と承諾書がふたつの柱である点は前年の調査(55.9パーセント、45.5パーセント)とも共通しています。多くの人がぶつかるのは、激しい叱責というより、内々定を材料に「他社を切ってほしい」「書面を出してほしい」と迫られる形です。

相談先については、想像と実際がずれている

もうひとつ目を引くのが相談先のギャップです。経験者のうち「相談した」は50.8パーセント。相談しなかった49.2パーセントの大半は「相談するところはわかっていたが、相談しなかった」(35.5パーセント)でした。

オワハラを受けていない学生の70.1パーセントは「もし受けたら大学のキャリアセンターに相談すると思う」と答えた一方、実際の経験者でキャリアセンターに相談した人は11.2パーセントにとどまりました。

経験者が実際に選んだ相談先は、家族・親戚25.2パーセント、まわりの友達25.3パーセントと身近な人が中心です。ただ、キャリアセンターには同じ企業の事例が蓄積されていることもあり、一報を入れておくと選択肢が増えると考えられます。

政府はオワハラを「許されない行為」と位置づけている

行政側の立場もはっきりしています。内閣官房・文部科学省・厚生労働省・経済産業省が連名で出した「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」(令和8年3月24日)は、内定や内々定と引き換えに他社への就職活動を取りやめるよう強要するいわゆるオワハラを、職業選択の自由を侵害するおそれがある許されない行為と明記しています。

もとになっているのは、若者雇用促進法第7条にもとづく厚生労働省の指針です。採用内定または採用内々定と引換えに他の事業主に対する就職活動を取りやめるよう強要すること等、青少年の職業選択の自由を妨げる行為は行わないこと、とされています。要請では、辞退を防ぐ目的で保護者の同意を強要するいわゆるオヤカクも、オワハラに該当し得るとされています。

数字は、判断の後ろ盾として使える

会社が「うちでは当たり前」と言うやり方が、公的な調査では1割弱の学生しか経験しておらず、政府が是正を求めている類型に当てはまるなら、それは会社の姿勢を映す情報だと考えられます。相談先は大学のキャリアセンターのほか、都道府県労働局やハローワークも学生からの相談を受け付ける体制をとることが要請に書かれています。まずは何をいつ言われたかを書き留めるところから始めてみてください。

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