結論:内定式は欠席できる。理由は早めに、正直に伝える
10月の内定式にどうしても出られない場合、欠席すること自体は珍しいことではありません。授業や試験、体調、家庭の事情など、やむを得ない理由があるなら、わかった時点で早めに連絡し、誠実に伝えれば十分だと考えられています。
大切なのは、欠席の連絡を後回しにしないことと、事実と違う理由を作り込まないことです。うそを重ねると、入社後や辞退の場面で自分が苦しくなってしまいます。
そもそも内定式はどんな位置づけなのか
政府の関係省庁連絡会議がまとめた2027年度卒業・修了予定者向けの考え方では、正式な内定日は「卒業・修了年度の10月1日以降」とされています。内定式が10月1日前後に開かれることが多いのは、この日程ルールが背景にあると考えられます。
ただし同じ資料は、この要請が企業の採用活動を法的に拘束するものではないとも明記しています。内定式は企業が独自に行う行事であり、出席しなければ内定が消えるといった決まりがあるわけではありません。
資料では、学生が就職活動を終えたと考えるタイミングとして「内定式に出た時・正式な内定通知を受けた時」を挙げた人は約1割弱にとどまり、内定式の出席後に辞退する事例もあると報告されています。内定式は一つの節目ではありますが、それだけで何かが確定する場ではないと言えそうです。
欠席理由として伝えやすいもの
学業に関する予定
必修の授業や試験、ゼミ発表、卒業研究など。同じ資料では、約9割の大学等で学生が就職活動のために授業等を欠席している状況がうかがえるとされ、学業との両立は国としても課題に挙げられています。学業を優先したいという理由は、筋の通ったものとして受け取られやすいはずです。
体調不良・家庭の事情
急な発熱や冠婚葬祭などは、具体的な詳細まで話す必要はありません。「家庭の事情で」と伝えるだけでも失礼にはあたらないと考えられています。
他社の内定式や選考と重なった場合
まだ進路を決めきれていないなら、無理に別の理由を作るより「私用のため」と簡潔に伝えるのが無難です。そのうえで、入社するかどうかの判断は先延ばしにせず、決まった時点で誠実に連絡しましょう。
欠席を伝える連絡の手順と例文
- 欠席がわかった時点で、採用担当者に電話で連絡する
- お詫びと欠席理由、内定式の資料や提出物の受け取り方法を確認する
- 同じ内容をメールでも送り、やり取りを記録に残す
例:「10月1日の内定式ですが、大学の必修科目の試験と重なってしまい、出席が難しい状況です。せっかくご用意いただいたのに申し訳ございません。当日配布される資料や提出書類があれば、受け取り方法を教えていただけますでしょうか。」
欠席を責められたり、内定取消しをほのめかされたら
欠席を伝えたときに「来ないなら内定はなかったことに」などと強く迫られた場合は、落ち着いて記録を残しておきましょう。厚生労働省は、内定の時点で労働契約が成立していると考えられる場合、内定取消しは解雇にあたり、客観的に合理的な理由がなく社会通念上相当と認められない場合は無効になると説明しています。
また前述の関係省庁連絡会議の資料は、内定辞退を抑えるための「オワハラ」や「オヤカク」を、学生の職業選択の自由を妨げる行為として特に留意が必要だとしています。都道府県労働局・ハローワークでも学生からの相談を受け付け、大学のキャリアセンター等と連携するとされているので、一人で抱え込まずに相談してみてください。
内定式に出られないことは、あなたの評価を決めるものではありません。早めの連絡と誠実な伝え方を心がければ、多くの場合は問題なく受け止めてもらえるはずです。